アプリを公開し始めてから半年。
テスターの依頼も現在進行中のアプリで4件目になり、まだまだひよっこですが、テスター参加の人数もそこそこ増えてきました。
テスターとして参加するとき、しっかりフィードバックをくださる方にはこちらからもできるだけフィードバックをお返ししたいと思っています。ただ、開発者様の“こだわり”に踏み込みすぎるのも違うかなと思い、毎回、明らかなもの、簡単な内容をフィードバックをしています。
この記事では、よくフィードバックしている内容を厳選してまとめます。正直、最初から全部しっかりしていると私がフィードバックできることがなくなってしまって困りますが(汗)、これからクローズドテストを始める方の事前チェックに役立ててもらえれば嬉しいです。
1. Google グループの参加設定を見直す
初めてテスター依頼した方に多いのが、Google グループの URL は貼ってあるけど参加できないケース。私も最初やりましたし、テスター参加の一人目だと毎回同じ画像を何回も貼って案内しています。
「新たな開発者が誕生した!」と思う瞬間でもあるので苦ではありませんが、以下を事前に確認しておくとスムーズです。

個人の方なら頭を悩ませる、12人14日のクローズドテストの開始が遅れてしまいます。「リンクを踏めば参加できる」状態をテスト前にできれば、別アカウントを用意して自分でも一度確認しておきましょう。
2. OS(システム)UIとの重なりをなくす:フルスクリーン設定
私はFlutterのデバッグをブラウザでデバッグすることが多いのですが、戻る・ホームなどのシステム UI と重なって押せないボタンが出ることがよくあります。
そのため、**最初からシステム UI を非表示(スワイプで呼び出せる)**にしておくことが多いです。テスターとしても、この重なりは明らかなのでよく報告します。端末固有なら開発者様への情報提供にもなります。
import 'package:flutter/material.dart';
import 'package:flutter/services.dart';
void main() {
WidgetsFlutterBinding.ensureInitialized();
// システムUIを非表示にする(スワイプで出てくる)
SystemChrome.setEnabledSystemUIMode(SystemUiMode.immersiveSticky);
runApp(const MyApp());
}3. 日本語フォントを決める
Flutter のデフォルトフォントは Roboto。
ただ、日本語の一部漢字が馴染みのない字形になることがあります。こだわりがなくても、せめて Chrome などで馴染みのある Noto Sans JP あたりに変えておくと安定します。
まずフォントを assets/fonts に配置してから、pubspec.yaml に追記します。
flutter:
uses-material-design: true
fonts:
- family: NotoSansJP
fonts:
- asset: assets/fonts/NotoSans-Regular.ttfアプリ全体のデフォルトにするなら ThemeData に指定。
MaterialApp(
theme: ThemeData(fontFamily: 'NotoSansJP'),
// ...
);4. アダプティブアイコンに対応しておく
Flutter なら簡単に対応できるので、できれば最初からやっておきたいところ。
パッケージを導入して、pubspec.yaml を設定します。
flutter pub add flutter_launcher_icons
# もしくは pubspec.yaml に追記してから
flutter pub getflutter_launcher_icons:
android: true
ios: true
image_path: assets/images/icon.png
adaptive_icon_background: '#ffffff'
adaptive_icon_foreground: assets/images/icon.png
adaptive_icon_foreground_inset: 15以下のコマンドでアイコンを適用してくれます。
flutter pub run flutter_launcher_icons:main5. AdMob 広告は“必ず”テスト ID を使う
本番 ID のままテストしている人をちょくちょく見かけます(私もやりました…)。
テスト中は Google 提供のテスト用ユニット ID を使いましょう。ポリシーの観点でも安全ですし、誤クリックや不正なトラフィック扱いを避けられます。
- 開発中/クローズドテスト:テスト ID(公式のサンプルユニット)
- リリース候補以降/本番:自分の本番ユニット
SDK 側でも テストデバイス登録ができるので、併用するとさらに安全です。
余談:AdMob 関連は苦労した方が多いのか、テスターからのフィードバックが多い領域。早めに“テスト ID に切り替え”のチェックを入れておくと、後工程のトラブルがかなり減ります。
おまけ:Discordスレッドテンプレ
Androidアプリのテストにご協力いただける方を募集しています。
相互テストも歓迎です。
【アプリ名】〇〇〇
【概要】
〇〇〇
【募集方法】
以下のGoogleグループに参加いただくと、クローズドテストに参加できます:
[[GoogleGroupのURL]]
その後、以下のリンクからアプリをインストールできます:
Google Play:[[アプリのURL(https://play.google.com/store/apps/details?id=アプリケーション ID)]]
【フィードバックについて】
もし気づいた点やご意見などがありましたら、ぜひ教えていただけると嬉しいです!
さいごに
上の 5つは、Flutter 開発なら“すぐ直せる”“先に決めておくと後が楽”というポイントを中心に挙げました。
私はシステム UI の重なりと参加導線(Google グループ)がまず目に付きます。フォントとアイコンは印象の良さに直結し、AdMob は安全運用のための初手の定番です。
クローズドテストの“事前チェック”の参考になれば嬉しいです。
(そして、全部バッチリだと……私のフィードバックの出番がなくなってしまうので、ほんの少しだけ、余白も残しておいてくださいね。汗)
とりあえず動く○○